関数を作成するための、よりシンプルで簡潔な構文がもう1つあります。それはしばしば関数式よりも優れています。
これは “アロー関数” と呼ばれ、次のようになります:
let func = (arg1, arg2, ...argN) => expression
…これは引数 arg1..argN
を取り、それらを使用する expression
を評価し、その結果を返す関数 func
を作ります。
言い換えると、次のコードと概ね一緒です:
let func = function(arg1, arg2, ...argN) {
return expression;
}
具体的な例を見てみましょう:
let sum = (a, b) => a + b;
/* アロー関数は次よりも短い形式です:
let sum = function(a, b) {
return a + b;
};
*/
alert( sum(1, 2) ); // 3
ご覧の通り、(a, b) => a + b
は a
と b
、2つの引数を受け取る関数を意味します。実行時に、a + b
を評価し、結果を返します。
-
引数が1つだけの場合、括弧は省略可能なので、さらに短くできます:
例:
let double = n => n * 2; // おおよそこちらと同じ: let double = function(n) { return n * 2 } alert( double(3) ); // 6
-
引数がない場合、空の括弧が必須です:
let sayHi = () => alert("Hello!"); sayHi();
アロー関数は、関数式として同じ方法で使用できます。
例えば、ここでは welcome()
の例を再び書きます:
let age = prompt("What is your age?", 18);
let welcome = (age < 18) ?
() => alert('Hello') :
() => alert("Greetings!");
welcome(); // ok now
アロー関数は、最初は馴染みが無く、読みにくいように見えるかもしれませんが、構造に慣れるとすぐに変わります。
シンプルなワンライナーの処理で、多くの文字を書くのが面倒なときにはとても便利です。
複数行のアロー関数
上の例は、=>
の左から引数を取得し、右側の式を評価しました。
複数の式や文のように、もう少し複雑なものが必要な時があります。それも可能ですが、この場合は波括弧で囲む必要があります。そして、その中で通常の return
を使います。
このようになります:
let sum = (a, b) => { // 波括弧を使って複数行の関数を書けます
let result = a + b;
return result; // 波括弧を使う場合、明示的な return が必要です
};
alert( sum(1, 2) ); // 3
ここでは、簡潔にするためにアロー関数を賞賛しました。しかし、それだけではありません!!
アロー関数は他にも興味深い機能を持っています。
これらを学ぶためには、最初に JavaScript の他の側面について知る必要があります。なので、後ほどチャプターアロー関数ふたたび で触れます。
今の時点で、我々はすでにワンライナーの処理やコールバック処理のためにアロー関数を使うことができます。
サマリ
アロー関数はワンライナーに対し便利です。2つの種類があります:
- 波括弧無し:
(...args) => expression
– 右側は式です: 関数はそれを評価しその結果を返します。 - 波括弧あり:
(...args) => { body }
– 括弧があると、関数内で複数の文を書くことができます、しかし何かを返却する場合には、明示的なreturn
が必要です。