2023年12月2日

古い "var"

この記事は古いスクリプトを理解するためのものです

この記事の情報は古いスクリプトを理解するのに役立ちます。

新しいコードを記述する方法ではありません。

変数 の最初の章では、変数を宣言する3つの方法について述べました:

  1. let
  2. const
  3. var

var 宣言は let と同じような振る舞いをします。ほとんどの場合で letvar あるいは後の逆に置き換えることができ、期待通りに動作するでしょう:

var message = "Hi";
alert(message); // Hi

ですが、内部的には var はずっと昔から使われてきた、全く異なるものです。一般的には最近のスクリプトでは利用されていませんが、古いスクリプトには依然として潜んでいます。

このようなスクリプトに出会う予定がないのであれば、この章はスキップするか後回しにしてください。

一方で、古いスクリプトを var から let に移行する際には奇妙なエラーを避けるために違いを理解することが重要です。

“var” はブロックスコープを持ちません

var で宣言された変数は、関数スコープかグローバルスコープのいずれかです。ブロックを通って見えます。

例:

if (true) {
  var test = true; // "let" の代わりに "var" を使う
}

alert(test); // true, if の後も変数は生きています

var はコードブロックを無視するので、グローバルの test を取得します。

var test の代わりに let test を利用すると、変数は if の中でのみ見えます:

if (true) {
  let test = true; // use "let"
}

alert(test); // ReferenceError: test is not defined

ループでも同様です: var はブロック、またはループのローカルにはなれません:

for (var i = 0; i < 10; i++) {
  var one = 1;
  // ...
}

alert(i);   // 10, "i" ループ後も見え、それはグローバル変数です
alert(one); // 1, "one" はループ後も見え、それはグローバル変数です

コードブロックが関数の内側にある場合、var は関数レベルの変数になります:

function sayHi() {
  if (true) {
    var phrase = "Hello";
  }

  alert(phrase); // works
}

sayHi();
alert(phrase); // Error: phrase は未定義

上の通り、varif, for もしくは他のコードブロックを貫通します。それは、JavaScriptは長い間ブロックがレキシカル環境を持っていなかったためです。var はそれを想起させます。

“var” は再宣言を許容します

同じスコープ内で2回 let で同じ変数を宣言すると、エラーになります:

let user;
let user; // SyntaxError: 'user' has already been declared

var では何度でも変数の再宣言が可能です。var で既に宣言した変数を使用すると、var を無視します。

var user = "Pete";

var user = "John"; // "var" は何もしません (宣言済み)
// ...エラーは発生しません

alert(user); // John

“var” は、その使用の下で宣言することができます

var 宣言は、関数の開始時(またはグローバルのスクリプト開始時)に処理されます。

言い換えると、var 変数は関数の最初で定義され、定義される場所は関係ありません(定義がネストされた関数ではないと言う仮定で)。

なので、以下のコードをみてください:

function sayHi() {
  phrase = "Hello";

  alert(phrase);

  var phrase;
}
sayHi();

…これは技術的には以下同じです(var phrase を上に移動させています):

function sayHi() {
  var phrase;

  phrase = "Hello";

  alert(phrase);
}
sayHi();

…もしくはこれです(コードブロックが無視されることを忘れないでください):

function sayHi() {
  phrase = "Hello"; // (*)

  if (false) {
    var phrase;
  }

  alert(phrase);
}
sayHi();

また、すべての var が関数の先頭に “持ち上げられ” ているので、人々はそのような振る舞いを “巻き上げ(hoisting/raising)” とも呼びます。

したがって、上の例では if (false) の分岐は決して実行されませんが、それは関係ありません。その内側の var は関数の最初に処理されるので、(*) の時点で変数は存在します。

宣言は巻き上げられますが、代入はされません。

次のコードはその例です:

function sayHi() {
  alert(phrase);

  var phrase = "Hello";
}

sayHi();

var phrase = "Hello" はその中で2つのアクションを持っています:

  1. 変数宣言 var
  2. 変数代入 =.

宣言は関数実行の開始時に処理されます(“巻き上げ”)が、代入は常にそれが出現した場所で行われます。従って、コードは本質的にはこのように動作します:

function sayHi() {
  var phrase; // 宣言は最初にされます...

  alert(phrase); // undefined

  phrase = "Hello"; // ...代入 - 実行がここに来た時にされます.
}

sayHi();

すべての var 宣言が関数開始時に処理されるため、どこからでもそれらを参照することができます。しかし、変数は代入されるまで undefined です。

上の両方の例では、 alert はエラーなく動作します。なぜなら変数 phrase が存在するからです。しかし、その値は代入されていないので、 undefied を表示します。

IIFE(即時実行関数)

昔は var しかなく、ブロックレベルの可視性がないため、プログラマはそれをエミュレートする方法を考案しました。彼らが行ったのは “即時実行関数(immediately-invoked function expressions)” (IIFEと略します) と呼ばれます。

これは最近ではつかうべきものではありませんが、古いスクリプトでは見つけることができます。

IIFE はこのようなものです。:

(function() {

  let message = "Hello";

  alert(message); // Hello

})();

ここで、関数式は作成された後、すぐに呼ばれます。従って、コードはすぐに実行され自身のプライベート変数を持ちます。

関数式は括弧 (function {...}) で囲まれています。なぜなら、JavaScriptはメインコードフローの中で "function" を見つけると、関数宣言の開始と理解します。しかし、関数宣言は名前が必須なので、エラーになります。:

// 宣言を行い、すぐに関数を実行しようとします
function() { // <-- SyntaxError: Function statements require a function name

  let message = "Hello";

  alert(message); // Hello

}();

では関数宣言にして名前をつけよう" と思うかもしれませんが、これは動作しません。JavaScriptでは関数宣言をすぐに呼ぶことができません。:

// 下の括弧による構文エラー
function go() {

}(); // <-- 関数宣言は即時呼び出しできません

従って、関数が別の式のコンテキストで作られており、関数式であることを JavaScript に示すには括弧が必要になります。名前なしで、すぐに呼び出せる必要があります。

JavaScriptには、関数式を意味する他の方法があります:

// IIFE の作成方法

(function() {
  alert("関数を括弧で囲みます");
})();

(function() {
  alert("全体を括弧で囲みます");
}());

!function() {
  alert("NOT 演算子は式を開始します");
}();

+function() {
  alert("単項プラスは式を開始します");
}();

上のすべてのケースで、私たちは関数式を宣言した後すぐに実行することができます。

サマリ

let/const と比較して、var には大きな違いが2つあります:

  1. var 変数はブロックスコープを持っておらず、可視性は現在の関数にスコープされ、関数外で宣言されている場合には、グローバルになります。
  2. var 変数宣言は関数開始時に処理されます(グローバルの場合はスクリプト開始時)

グローバルオブジェクトに関連する小さな違いがもう少しあります。それは次のチャプターで説明します。

これらの違いにより、ほとんどの場合 varlet よりも不利になります。ブロックレベルの変数はとして役に立ちます。なので、let ずいぶん前に標準として導入され、今では const と並んで変数を宣言するための主要な手段となっています。

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